2013年3月29日金曜日

ダンボール戦機 ハイパーファンクション 002 LBX ジ・エンペラー。

本日のご紹介は、久しぶりにダンボール戦機から ハイパーファンクション 002 LBX  ジ・エンペラーです。


ダンボール戦機ハイパーファンクションは、劇中同様にコアスケルトンにアーマーフレームと
呼ばれる外装を取り付けることができ、高い可動性やパーツ分割の多で設定通りの色再現に
こだわったちょっとお高めのシリーズ。

定価2,625円と、通常のダンボール戦機のLBXシリーズの定価1,050円からすると2.5倍の
お値段なだけあって、細かく作り込まれています。


それでは続きからどうぞ。


まずはパッケージ。



LBXシリーズの006 ジ・エンペラーから箱絵も一新。
必殺ファンクションのインパクトカイザーを発動している瞬間になっています。


箱の横側には、製品写真を加工して箱絵を再現したものも。




他にも可動や組み立て易さ、コアスケルトンに外装を装着すること、マントが布製なことなども
箱の横で説明されています。


中身。
お値段がお値段だけに、かなりの量のランナーが入っています。


説明書とマント、シール。
箱や説明書の写真だと、コアスケルトンは結構色分けされていますが、
未塗装だとほぼグレー一色になります。


説明書はフルカラーで見易くなっています。
パーツも通常のLBXシリーズ同様に頭、胴体、腕、下半身、武器と分かれているので探しやすく、
組み立ては非常にラクでした。


マーキングシールも付属し、貼り方の例もありますが、今回はマーキングシールを貼っていません。



シールは3種類。コアスケルトン用とジ・エンペラー本体の色分け用、マーキングシールがあります。
今回は後々塗装することも考えて、コアスケルトン用のみ使用しています。

と言っても色分けで足りないのは、シールになっている数カ所だけなので、塗装の必要もあまり
ないのですが。


布製マント。
布製と言っても、フニャフニャでヘロヘロではなく、固めのしっかりした素材で、
動きをつければ、ある程度そのまま固定できます。


パチパチと組み立てて、まずはコアスケルトンのパチ組みです。




手だけは、ジ・エンペラーのアーマーフレームのものをそのまま使うため、ちょっと違和感があります。
この上から外装を取り付けるため、さすがに小顔で各部がほっそりしていますが、まぁ、この状態で
遊ぶこともあまり多くないでしょうからさほど気になりません。

ジ・エンペラーにするには、この状態に外装を取り付けていきますが、足首だけは丸ごと交換です。



可動は結構良くできています。
首は基部で後ろに20度くらい可動。頭部とはボールジョイント接続です。


肩は胴体側にボールジョイント、腕側に横軸があります。
前後スイングは前後ともに30度ぐらいずつ。
肩は横に150度くらいまで上がります。


上腕と肩の境目にロール軸。
肘は少し軸の離れた二重関節になっていて、両方の軸を合わせて150度くらい曲がります。
肘の軸が少し離れているのは、アーマーフレームの厚みの分を考えてのことだと思います。
おかげで、外装を付けても肘の可動範囲がほぼ変わりません。


手首はボールジョイントです。
と言っても、球部分がだいぶ奥まったところにあるので、気持ち程度しか動かず
ほとんど軸関節と変わりませんが。

その代わり、手首がポロっと取れることはあまり多くありません。
それよりも手の甲のパーツがポロポロ取れまくります。


胸とお腹の境にはボールジョイントが埋められていますが、ほぼただの軸としてしか動かず。
反らせたり屈んだりには外れそうなくらい引き出さないと厳しいです。
また、アーマーフレームを付けると固定されてしまう部分のため、少くともジ・エンペラーでは
意味のない部分になります。

001 LBX アキレスだとここの可動に意味があるのかは分かりませんが。

お腹と腰の境にもロール軸があり、こちらは通常通りの可動で360度回転します。


股関節はボールジョイント。
切り欠きもない本当にただの半球なボールジョイント受けなので、左右の可動範囲は残念なことに。
これ以上曲げると簡単に取れちゃうので、切り欠き作るとか軸と球をオフセットするとか、
股関節にボールジョイント使うんだったら、もう少し工夫して欲しかったところですね。

正直可動を売りにしている商品の、素体状態で股関節がこの程度しか開かないっていうのは
あまりにもあんまりです。


前後には干渉もないので130度ぐらいずつ曲がります。


太腿上部にはロール軸。
膝も軸が2つの二重関節デ、170度くらい曲がります。

脚の可動が良いだけに、股関節が本当に残念ですね。


足首はボールジョイント。
軸に対して球が内側にオフセットされているため、外側よりも内側に良く曲がるようになっています。


と、素の状態での可動は、股関節以外は結構動きます。
可動を売りにしている商品で2500円するなら、せめて左右にも180度開脚して欲しいところ、
というのが正直な感想です。
これが外装取り外しギミックの影響、とかなら分かるんですが全く関係ない部分ですしねぇ。


さて、続いては外装を付けて、ジ・エンペラーの状態で。




右からの写真は撮り忘れましたw
最近右からの写真だけ撮り忘れが多いような。

ともあれ、劇中から少しバランスをアレンジした格好良いデザインになっています。


頭部はとても立体的な造形になっています。
目や奥まった部分は別パーツになっています。

また、角飾りも少し大型化。
LBXシリーズでシール再現だった色分けも完璧です。


胴体は元デザインよりも少しほっそりとして鋭利な造形になりました。

胸のMのマークは、LBXシリーズではシール再現でしたが、M字もクリアパーツも
別パーツになっています。

また、背中側にはディティールが少し追加(小さく丸い凹み部分)され、赤い部分は
後述のマントパーツの軸受けを兼ねるようになりました。


肩も少し大型化。
上から見たときに気になる、肩の上部の造形もきっちり作ってありますね。


腕も外側の菱形の部分が大型化。
上腕パーツは前後に分割され、縁の紫部分も色分けされました。


腰のスカートアーマーも色分けが細かくなりました。
塗装の必要がほとんどないのは有り難くもあり、接着、塗装しようと思うとネックでもありw

特に腕や脚など、前後分割になっている部分は接着して合わせ目消し、塗装、というのは
難しいですね。
素直に、デザインの一部として受け入れてしまったほうが良さそうです。



脚は、足の甲の赤い部分や、足首の円錐パーツなども細かく色分けされています。
LBXシリーズでシール再現だった脛の赤ラインも別パーツ化。

と、素立ちの写真を撮り忘れたのでw
ついでに可動に触れると、左右の開脚は元々それほど開かなかったこともあって差は無し。
前後の開脚は180度までになりました。



膝はアーマーフレームとの干渉で140度くらいまでになりましたが、
それでもデザインを考えれば動くほうですね。


元デザインから比べると、膝裏は結構デザインが代わり、干渉する装甲部分が減っています。


足首の可動はこれくらい。
左右の可動範囲はほぼ変わらず。
前後には多少干渉が増えましたが、その代わりに爪先の独立可動が追加されています。




スカート部分は、軸可動で広げる方向のみです。
あんまり広がりませんが、これだけでも前後には180度開脚でき、
左右は元の可動がアレなので干渉せずという...w


腕、肩の可動はこんな感じです。
肩は80度くらいまで。
肘は130度くらいまで。

肩は大幅に可動範囲が狭まりましたが、肘の内側のデザインが変わったこともあって
肘は多少狭まったくらい。


腰は、お腹と腰の境の部分だけ機能し、360度回転可能です。
胸とお腹の境の可動は完全に死んでいます。



首もあまり可動範囲に変化はありません。



マント裏表。
LBXシリーズではただの紙でしたが、布製になって品質も強度もアップ。
首に挟むだけだった取り付けも、プラパーツで挟みこんで背中の穴に取り付ける方式に
変更されました。

布製とは言え、少し固めなので、癖をつければ風になびいているようにも見せられます。



フル装備。
武器のティターニアも大型化。パーツ分割も細かくなって、シール無しでもここまで
色分けされています。


ハンドパーツは左の開き手と親指を立てた状態の左右の持ち手が付属。
手の甲部分は通常の手と共有するのでありません。


真ん中の段が通常の手首。
内側にポリキャップが仕込まれていて、手の甲が外れるようになっています。

この手の甲がやたらポロポロとすぐ外れるので、接着したいたいところですが、
他の手首にも使用するので接着もままならないという...。


親指を立てた持ち手に変更。



両手でティターニアを持つとこんな感じになります。窮屈な感じ。

親指が邪魔で両手の間を広く取れないのと、もともと手首の可動範囲が狭くただの軸接続に近い
ので格好良いポーズは決めにくいです。




ちなみに、通常の持ち手でティターニアを握る場合、ティターニアの柄の中央を分割して、
上側に手を通して持たせます。



左を平手に変更して。

親指を立てた持ち手よりも上を握れる分、通常の持ち手のほうが構えやすい印象ですね。
左手を柄に添えれば両手持ちっぽくも見えますし。



通常のLBXシリーズのティターニアと比較。

刃の銀色をてきとーにマーカーで塗ったお手軽塗装で、マスキングもしていなかったので
やたら汚ない仕上りで申し訳ないですがw

こうして比べると、同スケールなのにだいぶサイズに違いがあることが分かりますね。
ディティールも細かくなっていますし色分けも中央のグレー以外は成型色だけで完璧です。

中央のグレー部分用にシールも付属していますが、今回貼っていません。
ちなみに、他にシールな部分は、手の甲の尖った部分だけです。



劇中でジ・エンペラーが後半持っていたエンペラーランチャーと。

LBXカスタムウェポン006のモノをてきとーにこれまたマーカーで塗ったものなので
仕上りが汚ないですねw





LBXシリーズの、LBX 006 ジ・エンペラーと並べて。
LBX 006 ジ・エンペラーは好みで目だけ赤く塗装してあります。

こうして比較してみると、特に上半身のバランスが変わっているのが分かりやすいかと。
あと紫の成型色が結構違いますね。



マントを付けて。
LBX 006 ジ・エンペラーのマントは紙製なこともあって、最初から波打った表現になっていますね。
ハイパーファンクション 002 LBX ジ・エンペラーでは、直線のままで、本体との接続用プラパーツが
盛り上った成型になっているので立体感も最初からあります。


各部の比較。



頭部は全体のバランスが見直されて、結構変わっており、受ける印象が違います。
無骨な感じだったのが、鋭さを増して悪役顔になっていますね。



肩は上に向かって大型化。
こちらもより悪そうな感じなっています。



腕もより鋭利な感じに。
肘の裏側は可動の関係で大きく違いますね。




後ろのほう、片付けるのが面倒になってきて、見辛くなっています、すみませんw

胴体もだいぶバランスが変わり、四肢や頭部と違って小型化されています。




脚はバランスはあまり変わらないものの、これまた鋭いデザインに。
こちらも、膝の裏側がかなり違います。



そんなわけで、ダンボール戦機 ハイパーファンクション 002 ジ・エンペラーのパチ組みレビュー
でした。

可動は通常のLBXシリーズよりは動くものの、言うほど動きまくる訳ではないですが、
デザインのバランスが一新されてより鋭く格好良くなったジ・エンペラーはけっこう良いですね。
初期ダンボール戦機のデザインラインが否定されて、今のダンボール戦機っぽくなったとも
とれるので、初期ダンボール戦機好きとしては寂しいような気分もあるのですがw

パーツのポロリもほぼ手の甲だけで、手の甲以外はあまり気になりませんでした。



パーツ分割はとても細かくなっているので、接着して塗装、というのはあまり向きません。
塗装するのであれば、パーツごとに塗装して組み立て、要所を表面に出ないところだけ接着、
というのが一番向いてるかな、と思います。

まぁ、色分け的には部分塗装の必要もほぼない、非常に優秀なキットですので、
素組で十分に楽しめるため、あまり手をかけてやる必要もないのかも知れません。


ということで可動素体としては、出来はイマイチで、お値段的にもジ・エンペラーが好きという人
以外にオススメするほどではないかなぁ、というところですが、ジ・エンペラーが好きな人には
けっこう良いアイテムだと思います。

ハイパーファンクション 003として神谷重工製のLBXが発売されるようですし、 今後にも
期待できるシリーズかも知れません。


それではまた。